労使協定の調査が行われています。
某都道府県で、労使協定の調査が行われています。6月に毎年の報告とともに労使協定をどこの都道府県の派遣会社も提出していますが、その労使協定の内容を3,4人で念入りにチェックをしているようです。
まずは、対象を2つに分けています。
1,労使協定の内容に問題なし → 今回、顧問先のお客様に簡単な調査がありました。
2,労使協定の内容に問題あり → これから、労働局から呼び出しがあるとのことです。
今回は、上記の1の調査でした。当事務所で労使協定を確認していますので、内容については「問題なし」との
判断をされています。調査前に労働局の担当者の方に問い合わせをしましたら、「問題ないので30分ほどで終わりますので、立ち会う必要はないですよ」と言われました。でも立ち会いましたが。
今回の「簡単な調査」の主な内容は、
1,労使協定を締結したことにより、該当従業員さんの賃金が下がるようなことになっていないか
2,締結後4月以降、派遣社員になった従業員に労使協定の説明をしているか
3,労使協定の内容について、苦情、意見などはなかったか
4,代表社員選出の方法、決まるまでの経緯などかなり細かく 名簿や投票用紙など開示
5,手渡しやメール、イントラなどではなく、掲示の場合は、手渡し等で個別に渡してもいるか
30分ほどで終わりましたが、なかなか細かい確認でした。言うまでもなく、当然ですが、本当にちゃんとやっていないとすぐに見透かされるので、普段からマニュアル通りに実施することが必要であると改めて思いました。
なお、この労働局では、調査途中ではあるが、上記1(問題なしの派遣会社)は全体の2割ほどであって、2(問題ありの派遣会社)は8割ほどあるとのことでした。
2の会社は、労使協定の内容がいわゆるケアレスミスならば、結果として問題ありませんが、認識不足や根本的に間違っていたり、国の基準賃金を低く修正していたり、など問題箇所があると労働局は判断しています。更に、今回 受けたような調査内容もおそらくできていないと思っているはずです。
2の会社は、まずは何を間違っているのか現状を把握し、修正できる個所はすぐにして、できない箇所は早めに専門家に相談されることをお勧めいたします。